健康経営という言葉をご存知でしょうか?
経済産業省「健康経営(METI/経済産業省)」によれば、「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。
雇用環境は健康に影響する社会的要因の一つにあげられ、この十数年でのエビデンス増加に伴い日本政府も「健康格差の縮小」を掲げました。(健康日本21/第二次/2013~22年度)
まさに健康経営は、従業員の健康を守るだけでなく、会社自体の健康を守り経営に寄与する概念です。もはや企業および社会発展への必須条件です。会社を守るためには、従業員の健康を守り、その先にある関係する方々の健康や日本全体の健康を守ることにつながります。
私自身こういった思いを抱くきっかけとなった原体験に、親しかった人の自殺があります。子どものころから「おばちゃん」と呼んで慕っていた女性が自殺をしました。周囲は変調に気付きながら注意も払っていたのに、私たちはそれを防ぐことができませんでした。
「今の自分ならどう救えるか」
心理学や医療を学ぶこと、現場に立って経験を積むこと。知見を深めながら組織や影響範囲を拡げるなど、研鑽に励んでいます。その理由は一人でも多くの自殺者を減らすためです。
変化や多様化の激しい時代においては相談することや判断すること自体が難しくなります。だからこそ人々のつながりやそこから得られる信頼、助け合いが明確に人を救います。
私は企業・事業者と協力しながら、そこに働くひとたちの健康を守るスペシャリストとして、企業発展と働く人の健康の両方に寄与します。
私達は医療をツールにあらゆる社会課題の解決のため、できることは何でもするという精神で努力します。
群馬県出身。学生時代、高校・大学とラグビー強豪校で練習に明け暮れる日々を過ごしていましたが、身近な人を自殺で亡くしたことをきっかけに、臨床心理学・大学院では脳機能研究に取り組むようになりました。 並行して精神科病院での心理士業務と自治体心理相談員として活動してきましたが、心理の立場からできる支援・介入に限界を感じ学士編入学で医師になりました。現在も救急科医師として臨床に従事しながら、働く人のメンタルヘルスケアを行う産業医として活動しています。
【経歴】 |
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富山大学大学院医学薬学教育部(心理学専攻)修了 修士(医科学) |
富山大学大学院生命融合科学教育部修了 博士(医学) |
群馬県庁 心理判定員 |
山口大学医学部医学科卒(学士編入学) |
米国ハーバード公衆衛生大学院留学(Visiting Grad.Student) |
救命救急センター 救急医として研鑽を積む |
現在 |
厚生労働大臣指定法人・一般社団法人 いのち支える自殺対策推進センター 自殺総合対策部 研究員 |
救命救急センター 医員 |
帝京大学大学院公衆衛生学研究科 客員研究員 |
【委員歴】 |
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富山市自殺対策事業心理相談員 |
臨床救急医学会 自殺企図者のケアに関する検討委員会 委員 |
同学会 自傷・自殺未遂レジストリ運営ワーキンググループ 委員長 |
【所属学会】 |
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日本認知・行動療法学会 |
日本臨床救急医学会 |
日本救急医学会 |
日本自殺総合対策学会 |
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